中古車を個人売買する人のための契約書のひな形
売主______(以下「甲」という)と 、買主______(以下「乙」という)は、甲乙間の売買契約に関して、以下のとおり本契約を締結する。
身分証明書に記載されている氏名を記入すること。
第1条 (売買契約)
甲は、乙に対し、甲の所有する下記自動車(以下「本件自動車」という)を売り渡し、乙はこれを買い受ける。
記
登録番号
車 名
型式・年式
車体番号
第2条 (売買代金の額)
本件自動車の売買代金は、金______万円(消費税含む)とする。
契約書には漢数字を使いましょう。(壱、弐、参、四、五、六、七、八、九、拾、百、千、萬)
第3条 (売買代金の支払時期および方法)
乙は、甲に対して、次のとおりに本件自動車の売買代金を支払う。
- 契約日に、手付金とし金______万円を甲が指定する方法で支払う。
- 令和__年__月__日までに、残代金である金______万円を甲が指定する方法で支払う。
- 甲が指定する方法に手数料が必要な場合は、振込手数料は乙の負担とする。
- 引き渡し日の前日までに、乙は手付金を放棄し契約の解除をすることができ、甲は手付金の2倍の額を返却し契約の解除をすることができる。
第4条 (引渡し時期および方法)
甲は、乙に対して、次のとおりに本件自動車を引き渡す。
- 令和__年__月__日に、甲と乙が協議し定めた場所で引き渡す。
甲は、乙に対して、以下の書類を引き渡す。
- 自動車検査証
- 自賠責保険証明書
- 自動車納税証明書
- 譲渡証明書
- 委任状
- 印鑑証明書
- リサイクル券
第5条 (所有権の移転時期)
- 本件自動車の売買代金の全てが乙から甲に支払われた場合、本件自動車の所有権は甲から乙に移転する。
- 本件自動車の売買代金の支払前に所有名義の変更がなされた場合でも、自動車の売買代金の全てが乙から甲に支払われるまで甲に本件自動車の所有権を留保する。
第6条 (名義の変更手続等)
- 乙は、引き渡しの翌日から15日以内に名義変更を行うものとする。
- 乙は、名義変更に要する費用を負担する。
- 乙は、本件自動車の令和__年度分の自動車税について、引き渡し月の翌月以降の月割相当額を負担する。
道路運送車両法第12条第1項で、名義変更は15日以内に行わなければならないと定められており、第109条では、規定に反した場合「50万円以下の罰金に処する」とも定められています。
第7条 (危険負担)
本契約締結時から本件自動車の引渡し時までに、甲の責に帰することのできない事由により、本件自動車が滅失または毀損した場合は、乙の責に帰すべき事由によるときを除き、その危険は甲の負担とする。
引き渡し前に、甲の責任ではなくとも車が故障した場合は甲の責任となるという約束です。(ただし、買い主が壊した場合を除く)
第8条 (契約不適合責任)
- 乙は、本件自動車の引渡し時に、本件自動車であること、本件自動車の装備・外観等の状態について確認を行う。なお、本契約の内容に適合しない部分が認められる場合は、甲乙協議を行い、協議の上解決しない場合においては、手付を伴わない契約解除を行う。
- 甲が存在を知らない瑕疵について甲は責任を負わず、甲が知らないことについて過失がない瑕疵についても甲は責任を負わないことを甲乙確認する。
契約書風にノークレーム・ノーリターンを書くとこうなります。瑕疵とは欠陥という意味です。知っている瑕疵については告知しないといけません。解約することができます。日本自動車査定協会で「車両状態確認証明書」を発行してもらうと、その車の状態を確認でき安心です。
第9条 (解除)
- 甲または乙は、相手方が本契約の義務の履行を怠った場合には、1週間以上の相当期間を定めた催告の後、本契約を解除することができる。
- 前項の場合において、解除権者は、相手方に対し、これによって生じた損害の賠償を請求することができる。ただし、損害の賠償は現実にお金を支出した積極損害に限るものとする。
損害の賠償とは、現実にお金を支出した損害(積極損害)以外に、この解除がなければ受け取れたであろうお金(消極損害)や、慰謝料も請求(精神的損害)がありますが、積極損害以外の請求を行う場合においては訴訟問題になりかねないのでこのように記述しています。
第10条 損害賠償額の予定
甲又は乙は、本契約に違反して相手方に損害を与えた場合、現実に生じた通常損害に限って、相手方に対し、その損害を賠償する義務を負う。ただし、損害賠償請求は、契約期間の満了から1年間に限られる。ただし、甲が乙に対して負う損害賠償の金額は、同期間内に甲が受領した報酬額を上限とする。
第11条 (合意管轄)
本契約に関して訴訟の必要が生じた場合には、____地方裁判所を専属管轄裁判所とする。
第12条 (協議)
本契約に関して、疑義が生じた場合または定めのない事由が生じた場合には、両当事者は、信義誠実の原則に従い協議を行う。
覚書
甲および乙は、本件自動車が中古車であることを勘案し、細かい瑕疵があることについては甲乙確認する。
- 右前方のドアに線キズ・5cm未満のキズ
- 右前方のバンパーに手のひら大位の割れ
本契約の成立を証するため、本書の電磁的記録を作成し、甲乙合意の後電子署名を施し、各自その電磁的記録を保管する。
令和____年__月__日
甲
氏名
住所
乙
氏名
住所
車輛状態の告知推奨項目
外装
キズ | 線キズ・5cm未満のキズ |
手のひら2個大位のキズ | |
上記以上のキズ | |
エクボ | エクボが1、2個 |
エクボが数個 | |
エクボが多個 | |
凸凹 | 親指大位の凸凹 |
手のひら大位の凸凹 | |
上記以上の凹 | |
補修 | 仕上げの良いもの |
補修波があるもの、多少のパテ目等のあるもの | |
補修波が目立つもの 再P要すもの | |
その他 | 線キズ・5cm未満のサビ |
上記以上のサビ | |
線キズ・5cm未満の腐食 | |
上記以上の腐食 | |
交換要す | |
交換済み | |
コアサポート バックパネル | 親指大位の現状のシワ、歪み |
上記以上のシワ、歪み、修理跡 |
バンパー
キズ | 全体で手のひら位のキズ |
全体の1/3位のキズ | |
上記以上のキズ | |
ビス穴 | ビス穴が2ヶ所程度のもの 親指大程度の割れ |
手のひら大位の割れ | |
上記以上の割れ、改造穴 | |
凹、押され、ズレ | 小凹、小押され、小ズレ |
凹、押され、ズレ | |
大きな凹、大きな押され、大きなズレ | |
補修 | 仕上げの良いもの |
補修波があるもの | |
補修波が目立つもの 再P要すもの |
ガラス
飛石傷 | 目立たない飛び石キズ |
目立つ飛び石キズ | |
巻上傷 | 目立たない巻上げキズ |
目立つ巻上げキズ | |
ヒビ割れ補修 | ヒビが1㎝程度のもの |
ヒビを補修してあるもの | |
ヒビを補修してあるが、交換を要するもの | |
ヒビ、割れがあり、交換を要するもの | |
フィルム | フィルム貼り |
委任状テンプレート
契約書作成委任状(買主・売主)
行政書士 ________________________________________
登録番号 第____________________________________号
事務所 __________________________________________
電話番号 ________________________________________
私は、上記行政書士を代理人として、中古車の個人売買の契約書の作成および書類作成に関する一切の権限ならびに下記の自動車(軽自動車を含む)の自動車保管場所証明申請(保管場所届出を含む)および自動車登録申請(売買に関わる移転登録)に関する一切の権限を委任します。
車名________________________________________型式________________________________________
- 手続きに関わる書類の作成・申請
- 手続きに関わる書類の加除訂正
- 管轄警察署および管轄運輸局への手数料等の支払い
- 上記申請手続きに付帯する一切の業務
- 復代理人の選任
令和____年__月__日
委任者
氏名
住所
普通自動車委任状
行政書士 ________________________________________
登録番号 第____________________________________号
事務所 __________________________________________
電話番号 ________________________________________
私は、上記行政書士を代理人として、下記自動車の自動車保管場所証明申請に関する一切の権限を委任します。
車名________________________________________型式________________________________________
1. 自動車保管場所証明書申請手続に関する書類の作成・申請
2. 自動車保管場所証明書申請手続に関する書類の加除訂正
3. 自動車保管場所証明書申請手続に関する手数料等の支払い
4. 自動車保管場所証明書・標章番号通知書・保管場所標章の受取り
5. 上記申請手続きに付帯する一切の業務
6. 復代理人の選任
令和____年__月__日
委任者
氏名
住所
軽自動車委任状
行政書士 ________________________________________
登録番号 第____________________________________号
事務所 __________________________________________
電話番号 ________________________________________
私は、上記行政書士を代理人として、下記軽自動車の保管場所届出に関する一切の権限を委任します。
車名________________________________________型式________________________________________
1. 保管場所届出手続に関する書類の作成・申請
2. 保管場所届出手続に関する書類の加除訂正
3. 保管場所届出手続に関する手数料等の支払い
4. 保管場所標章番号通知書・保管場所標章の受取り
5. 上記手続きに付帯する一切の業務
6. 復代理人の選任
令和____年__月__日
委任者
氏名
住所